2012年8月15日水曜日

米朝ばなし・上方落語地図巡り その7

その後、地下鉄経由で桜川へ。
駅から南へ行くと 赤手拭稲荷があります。
米朝ばなし・上方落語地図巡りでは120ページの堀江に出てきます。




昔、此処は堺の港からの船着き場で三本の松の木があったそう。
その松の木の枝に働く人々の汗と垢で汚れた手ぬぐいが掛かっていて
それが魔除け・安全のお守りになったんだとか。
つまり、本来は赤手拭ではなく垢手拭なんですね。




今は赤手拭が奉納されています。
此処を舞台にした不思議な噺が「ぞろぞろ」。

こちらの門前にあった荒物屋さんがこの稲荷社にお参りをしたところ、
一足だけ残っていた草鞋を買いに来たお客が一人。
「草鞋一足のご利益か」
と思っていた所、又も「草鞋おくれ」とのお客が。
「すんません、売り切れました」
「後ろにぶら下がってるがな」
その草鞋を引っ張ると次の草鞋がずーっとおりてくる。
その後も草鞋を買いにくるお客が次々と。
その度ごとに草鞋がぞろぞろと降りてくる。
それを見ていた向かいの床屋。
同じ様に赤手拭稲荷にお参りした所、客が一杯並んでいる。
早速、髭を剃ったところ ぞろぞろと、又生えて来た。


そこから北へ。
阿弥陀池、本名(?)和光寺という尼寺。
桂文屋という人が明治40年頃に作った新作落語が「阿弥陀池」。
初演の際、途中の「誰が行けと言うたら、阿弥陀が行けと言いました」
という部分でサゲだと思った下座がドドンと太鼓で受けてしまい
高座の文屋師匠があわてて「まだ先があるのや」と怒鳴ったというエピソードがあるそうです。





堀江廓という文字を発見。
堀江廓六人斬りという事件があり、両手を斬られながらも唯一生き残った
後の大石順教尼という方がいらっしゃるそうです。





この近くにある立花通り。
今ではオシャレなカフェとかショップが有名ですが
元は家具屋さんとか仏壇屋さんが居並ぶ通り。
上方落語の大ネタの一つ、「菊江仏壇」で
立派な仏壇を買いにくるのが立花通りです。

後で知ったんですが、この阿弥陀池の東側に
有名なパン屋さん、P&Bがあったんですね。
前もって判っていたら絶対に立ち寄っていたんですが。
もう一度この辺りはウロウロしなくちゃいけないみたいです。

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